妄想ラジカル

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それからはみんなで勉強→綱引きって順で放課後の居残りを続けた。 勉強は各教科のエキスパートに教えてもらったお陰で期末テストにはギリギリ間に合った。 そうやって迎えた期末テストは絶対勉強時間は減ってるはずなのになぜかクラスの平均点はどの教科も上がっていた。 また結に数学負けたけど。 そしてテスト明けの体育の時間、ついに俺達は1組を倒した。 土州鯉くんはしぶとく、綱をラインまで引くことは出来なかったが時間がきたときには俺達の方が多く引いていたので判定勝ち。 俺達はまるで優勝したかのような騒ぎだった。 そして全校そろってのリハーサルや予行演習、実践シュミレーションを終えてついに体育祭本番の日がやってきた。 俺が出る個人種目は100m走とクラス対抗リレー。 100m走では陸上部っぽい小島よしおみたいな体と顔をしたやつには負けたがなんとか10人中2位になった。 「秋夜すごい!かっこよかったよ!」 クラスの応援席に戻った俺に尊敬の眼差しを向ける結。 「いや、でも小島よしおに負けちゃったし、」 と内心めっちゃうれしいくせに謙遜する俺。 「そんなの関係ないよ、あんなやつすぐ消えるし。すごいじゃん」 結は笑顔で答える。 「はは、ありがと。じゃあ結も女子の部頑張って」 「うん、行ってくる」 結は俺に手を振りクラスの陸上部の女子と供に控えの方へ消えていった。 ……なんて会話があると思っていたが実際は俺が応援席に戻るとすぐに男子にもみくちゃにされて開放されたときにはもう結は控えに行ってしまっていた。 俺が結から本当に尊敬の眼差しで見られる日ってのは来るのか?
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