妄想ラジカル

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*** 秋夜が走り終えてクラスの応援席にもどってすぐに私は出場する100m走の控えに向かった。 私はさっきまでクソ暑いのを我慢して着ていた青のジャージを脱ぎ、白の半袖にジャージと同じ色のショートパンツというスタイルになった。 なんで今まで着てたかというともちろん日焼け対策。 私の隣にはもうそんなの気にしてもしょうがないくらいこんがり焼けてプッカみたいになった運動部員らしき人が体をほぐしていた。 いいよね。 焼けた肌が似合う人は。 おそらく彼女は陸上部。 ものすごく丈の短いふともも丸出しのパワータイツを穿いて競技に望む気だ。 「エロっ」 思わず口に出してしまったその言葉に彼女は気付いておらず、のん気に脚を大きく上げている。 エロっ。 こんなの見て男子興奮するのかなぁ。 あっ、秋夜とかどうなんだろ? 色黒が好みって人もいるけど…… なんて考えていたら段々この女に闘争心がわいてきた。 男子の400m走が終わり、女子の部の100m走、私とその女が走る番になった。 私は足には自信があったがそれでもあの色黒陸上エロ脚女には勝てなかった。 結果は2位。 応援席に戻るとクラスのみんなは同じブロックの走者を応援したり談笑したりしていた。 そんな中、秋夜が私をどう思ったのかが気になり秋夜のグループの話に聞き耳を立てた。 「さっきの黒い人いいよな」 「1位の人だろ?かわいかったなぁ」 「あのスパッツエロ過ぎだろ」 「やべぇよな。やっぱ付き合うならあんな女がいいよな」 最後は秋夜の台詞だった。 ………なんてのは絶対嫌、なんてことを考えながら私は応援席に戻った。
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