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ラジカルで、甘美な妄想の世界――
それは決して私を裏切らない。
その世界での秋夜はもちろん私のことが大好きで、いつも私を喜ばせてくれる。
ああっ。
……しばらくして強い脱力感と共に現実の世界に舞い戻ってきたとき、時間は午後の5時半になろうとしていた。
私はすぐに財布、携帯電話、読みかけのマンガを鞄に入れて家を飛び出した。
しばらくバスに揺られて、着いたのは朝も来た繁華街。
待ち合わせ場所に着いたときは6時を過ぎていたけどまだ予定の人数の半分も来ていなかった。
「結、今日気合い入ってない?」
私が最近一緒に行動してる友達、桜庭真遊(さくらばまゆ)が挨拶がわりに言った。
それを聞いて他の女子も集まってきて私の一人ファッションショーみたいになった。
みんなが私を褒めるもんだから今日の1番かわいかったで賞(審査員:早川秋夜)は私だと天狗になっていた。
しかし、大物は遅れてくるもんでしょ、後から現れたそいつに私はすっかりお株を奪われてしまった。
現れたのは長谷川美華。
その姿はかわいいだけでなくかなりエロい。
美華は空色のデニムのショートパンツで体育祭でこんがり焼けた美脚を披露し、トップスは黒の生地にパッションピンクのボタンが着いたカッターシャツみたいなやつで
もちろん胸が武器の美華は上の3つのボタンを外していた。
やばす。
こんなん私のぎりぎりCカップが勝てるわけがない。
反則だぁ。
男は誰しもエロスの塊なんだからかわいい顔より大きなおっぱいなんだよ。
私は胸が決め手で逃した恋が一回だけある。
まさか秋夜も………
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