恋はゲーム

6/6
13187人が本棚に入れています
本棚に追加
/462ページ
正直俺はここ最近桐島さんのことが気になって仕方ない。 あまりに気になるから挙動不審ってわかってながらも授業中何度もチラ見してしまう。 桐島さんは雰囲気からしてチャラい女と思っていたが授業中は真剣に先生の話を聞いている。 寝ている時もあるけどその意外性が俺の興味をそそった。 昔サッカー部の先輩が言っていたな。 惚れたら負けだって。 だとすると俺はもう完全敗北。 勝ってる要素がない。 でもめちゃくちゃかわいいんだぜ。 しょうがないじゃん。 家に帰った俺はもっぱら妄想にいそしむ。 体育の時間で黒の下着が体操着の下から透けて見えた日には我慢できるわけがない。 日に日に桐島さんのことを思う気持ちは増していく。 チラ見する度に、 勘違いかもしれないけど目が合う度に、 下着が透けて見える度に、 俺の中で何か熱いものが込み上げてきて、もう桐島さんのことしか考えられなくなる。 彼女はどんな男が好みなんだろう? 身長は170くらいでもいいのかな? その前に彼氏はいるのか? もうそんなことばかりが頭に浮かぶ。 残念ながらまだうちのクラスは男女の間に見えない壁があって会話なんてゼロ。 だから俺は今日こそはと話し掛ける決意をするが本人の近くに立つだけでもう 心臓バクバク、 汗ダラダラ、 足ガクガク、 あごガタガタ 言葉なんて出ない。 バーロー 俺は恋のゲームには負けない! 絶対に惚れさせてやるからな。
/462ページ

最初のコメントを投稿しよう!