No.1

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        「……寒い!」     『だって冬やもん。 あたりまえや。 それに、俺だって寒い。』     俺の左横で真新しいピンクのマフラーを、鼻の上まで巻いている雪がさっきからこの調子で"寒い゛だの"手が冷える゛だの文句ばっかり言っている。     「う゛ぅ゛ー 夏也!あんたせっかく名前に夏が入ってるんやから、暖かくして!」     こうやってさっきから何回無茶振りをされているか…。     『お前の名前が"雪゛やからこんなに寒いんちゃう?笑』     「アホ! そんな事ないし!」     そう言ってバシバシ俺の背中を叩いてくる、冗談も通じひんこの彼女が、俺は昔から好きなんです。   まぁ…当の本人は俺に恋愛感情を持ってないんですけどね。   それも無理ないか… だって俺らは     『家族以上みたいな関係やしなぁ…… はぁ…』     「え? なんか言った?」     『…なんでもないです。』     こんなところも全部含めて、大好きなんです。    
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