No.1

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    「けどさぁ」     『ん?』     「こんな寒いんやったら 雪ぐらい降ってもいいとおもわへん!?」     マフラーの上からでも分かるくらい、彼女は口を尖らせて言った。     『まぁせやなぁ。 けどさ、そんな降ってほしいときに都合よく降らへんって。』     「それはそうやけどー」     拗ねる真似をして、彼女は落ちてる落ち葉を蹴飛ばした。      『そんなんしてたら転ぶで。』     「雪が降らへんのが悪いんやー!」     彼女は、怒った口調で言った。 けど俺には、なぜか彼女が楽しそうに見えた。 怒ったり、楽しんだり、君は忙しそうやね。    
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