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「けどさぁ」
『ん?』
「こんな寒いんやったら
雪ぐらい降ってもいいとおもわへん!?」
マフラーの上からでも分かるくらい、彼女は口を尖らせて言った。
『まぁせやなぁ。
けどさ、そんな降ってほしいときに都合よく降らへんって。』
「それはそうやけどー」
拗ねる真似をして、彼女は落ちてる落ち葉を蹴飛ばした。
『そんなんしてたら転ぶで。』
「雪が降らへんのが悪いんやー!」
彼女は、怒った口調で言った。
けど俺には、なぜか彼女が楽しそうに見えた。
怒ったり、楽しんだり、君は忙しそうやね。
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