No.1

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    その日の夜、俺は夢をみた。      雪が降ったばかりの地面を、二人で手をつないで真っ直ぐ歩いている。 まるで、おろしたての雪の絨毯みたいや。   君は本当に楽しそうに笑っている。   二人で足跡をつけながら歩いていくと、だんだんと雪の手の力が弱まっていった。   俺は必死に二人の手がはずれないように力を強めたけど、とうとう手が離れてしまった。   その瞬間、さっきまで真っ白だった地面が、いつもの落ち葉だらけの地面になり、雪のピンクのマフラーだけが、俺の横に虚しく残されていた。    俺は彼女を探しまくった。 いつも学校帰りによっていた駄菓子屋… 暇があれば行っていたゲームセンター… 雪がお気に入りだった橋の上… それでも、彼女はいなかった。   最後になぜか俺は、病院の前にいた。   そして、看護婦さんに202と書かれた部屋に案内された。    ドアを開けるとそこには…ー。     …そこには? なんでやろう。 なにがあったのか思い出せない。   思い出すかわりに、起きた時俺の頬には、涙で濡れていた。    
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