353人が本棚に入れています
本棚に追加
途端に、雑鬼たちは騒ぎだした。
『そうだそうだ』
『またおっかねえのが出たんだよ。』
『それを心優しい俺たちが』
『教えてやろうと思って』
「おっかないもの?一体何だ?」
思案を始めた昌浩にもっくんは恐る恐る言った。
「あのぅ、昌浩くん・・・そろそろその雑鬼たちから脱け出したらどうでしょうか?」
昌浩は、目をぱちくりっと見開き、自分の状況を忘れていたらしく、雑鬼たちに向かって怒った。
「お前らいい加減に俺から離れろ―――!」
言うまでもなく、昌浩の声は都中に響いた。
最初のコメントを投稿しよう!