一章

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「う~ん、この時間帯に人がいるのか。こっちに来るみたいだし、気配を消して様子を見てみるか。」 葉月は、屋根に腰掛けて、気配をたった。 走ってきたのは、赤い狩衣を来た男の子と白い物の怪。 何でこんな時間にこんなところへいるんだ?しかも、神気はあの物の怪からしているようだし。 葉月が考えていると下から、警戒心剥き出しの声がした。 「そこの屋根にいる奴、降りてこい!」 声のする方を見てみると、男の子は驚きの表情、物の怪は鋭い視線でこちらへ見上げている。 ほんの僅かしか気配を出してないのにそれで気づくとは、なかなかやるな、あの物の怪は。 しょうがない、とっとと面倒なことは終わらせてしまおう。 うんうんと頷きながら葉月は、下へ降り立った。 地面に降り立つと、先ほどよりも物の怪からの視線が鋭くなっていた。 「何だ物の怪さん?」 正体に察しはつくが、見た目の姿で言ってみた。 「お前、何者だ!この辺にあった邪気はどこにいった!」
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