251人が本棚に入れています
本棚に追加
小1の頃、周りの友達が、「好きな子いる?」って聞いてきた。
わたしは、「いないよ」と言った。だって本当にいなかったから。
そしたら、「遅れてる~」って友達は言った。
それがなんだか悔しくて、無理矢理好きな子を作った。
初恋って、そんなものだと思った。
学年が上がるにつれて、好きな子の名前を言うのが怖くなった。
友達と好きな子が同じだったらどうしようって思ったの。
もしかしたら、友達に嫌われるかもしれない。本当に好きでもない子のことを『好きな子』って紹介するのも気がひけるし。
小6になって、わたしは、東太陽くんと出会った。彼と初めて出会った場所、時間なんて、まったく覚えてない。でもね、この人がわたしの初恋の相手だって思った瞬間は覚えてる。
それは、6年生のある夏の日、給食の時間だった。
最初のコメントを投稿しよう!