永遠の片思い

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小1の頃、周りの友達が、「好きな子いる?」って聞いてきた。 わたしは、「いないよ」と言った。だって本当にいなかったから。 そしたら、「遅れてる~」って友達は言った。 それがなんだか悔しくて、無理矢理好きな子を作った。 初恋って、そんなものだと思った。 学年が上がるにつれて、好きな子の名前を言うのが怖くなった。 友達と好きな子が同じだったらどうしようって思ったの。 もしかしたら、友達に嫌われるかもしれない。本当に好きでもない子のことを『好きな子』って紹介するのも気がひけるし。 小6になって、わたしは、東太陽くんと出会った。彼と初めて出会った場所、時間なんて、まったく覚えてない。でもね、この人がわたしの初恋の相手だって思った瞬間は覚えてる。 それは、6年生のある夏の日、給食の時間だった。
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