第二章

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そう言って虹琥珀はキッと化粧台の方をにらむ。その化粧台の鏡は、光を発していた。 ということは… あれは、nのフィールド! nのフィールドが開かれている。 そこに、 「ふふっ、おじゃまするのだわ」 真紅だ。真紅だった。 「真紅ぅ~!!!」 「あぁ!?なんだ!?このクソ下劣ゴミ人間!?」 「え!?」 我を忘れて飛び込んで行ったら俺の体が中に舞う。 「うごぁ!」 「追!撃!」 シュカカカカカカカカカ 中に舞う俺の体に向かって、真紅からバラの花びらがダーツの如く追い打ちをかけて、 ダァン! 壁にはりつけられた。 「え!?何これ!どうなってる!?」 じたばたともがくが、まるで、動けない。 「ケッ!そこで黙っていれば、鹿の頭よりは幾らかましだわ」 ……こいつは、真紅なのか!?原作と全くちがう…違い過ぎる! 「う、ぬ……リョウをはなすのじゃ!」 「あらぁ?虹琥珀、久しぶりね?まだ、くたばってなかったのね」 「それにしても、よく私に命令口調で物が言えるようになったわねぇ?寄せ集めの、ジャンクのくせに!」 一瞬、虹琥珀はビクッとしたが、恐れ多そうな声で、言った。 「……わしは…ジャンクじゃ、ないのじゃ……れっきとした、ローゼ…」 「!?」 だが、まだ、言葉をいい終わらないうちに、真紅は左手に持っていた、原作ではドアをあけるために使っていたステッキで、虹琥珀の頬を殴り、黙らせた。
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