第一章

9/9
前へ
/169ページ
次へ
「………ぁ……」 何も言えない。 だが、次の瞬間、おもいっきり、そのイメージを自分からぶち壊してくれた。 「はっ!もう、御姉様方がおる!先手必勝なのじゃ!」 「!?え!えぇ!?」 いきなり口調が変わったと思うと、敵意をむき出しにして、向く方向は…… っああ!! 「だめだめだめだめだめ!それ俺の宝物!!ただの人形だって!!」 「問答無用!!それに人形なのは当たり前じゃ!食らうのじゃ!!」 そいつは、俺の制止も無視して、飾ってある、七体のローゼンメイデンのドールのレプリカに向かって…… カッ! 目の前が真っ白になる。 空が見える。 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 七体あった人形は、足首よりうえが無くなって、家の壁まで無くなって…… 「む!?偽物じゃったか…むー……」 そいつは、俺の願いを叶えて、そして、俺の願いを砕いた。 そんな、俺が望んだようで、望んでない物語が、始まったようだった。
/169ページ

最初のコメントを投稿しよう!

339人が本棚に入れています
本棚に追加