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『っ……!?』
パフユームをかけた途端、頭に激痛がはしった。
トンカチで頭をかちわられたみたいな感覚。痛いっ……!
パフユームはもう残っていない。
『っ…………………。』
私はそのまま家の前で倒れた。
………………。
あれ?ここは何処だろう。
目がぼやけてよく見えない。
『麗子っ?!』
あれ…?この声は…お母さん?
『あぁ…よかった!あなた一ヶ月も眠ったままだったのよ!』
え…?
何…言ってるの?
倒れてから一ヶ月も経ったって事?
『麗子…目覚めたすぐで可哀相なんだけど……親友の恵美ちゃんと同じクラスの章吾君が亡くなったって、ついさっき電話が……。』
…え?…
頭のなかが真っ白になった。
意味がわからない。
プルルルル……
『あら。電話だわ。ちょっと行ってくるから。』
ガチャン……
お母さんが出ていった後、私は妙な感覚があったのに気がついた。
手に何かがついてる。
布団から出て手をみた。
手には血がついていた。
なによこれっ!
なんで血がついてるの!?
頭がクラクラする。
何がなんだかわからない。
まさか………。
いや…今はこの状況を理解しないと。
机の上にはパフユームがある。
ちゃんと全部無くなってる。
じゃあ…なんで?
パフユームの隣には説明書があった。
私は気になって読み始めた。
『…………?!』
私は見逃していたのだ。
もっとも注意しなければいけない事を。
『このパフユームをすべて使わないで下さい。使ってしまうと、現実がわからなくなり、不幸が訪れます。また、最後の一回を自分に使った場合、そのとき怒りがある人物をあの世へと送り、自分にも不幸が訪れるでしょう…?』
なに…?これ。
私が恵美と章吾を殺したってこと?
そう思った途端、また頭に激痛がきた。
今度はたっていられない。
そのとき頭に誰かの記憶が過ぎった。
パフユームを持ってる。
私…なの?
章吾と恵美が二人で歩いてる。
その後ろから私が…章吾を刺した…?
次に恵美を刺して、死んだ二人を近くの川に流す…。
そのときの私の表情は………
にこっと不気味に笑っていた。
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