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『さっきも言った…。今気付いても遅いのよ。』
お姉さんは爪を食い込ませる。
『!!…っぁっ………!!!』
痛すぎて言葉もでない。
私に訪れる不幸………
それは‘死’なんだ。
痛みがジンジンと体中に染み渡る。
心臓部分をやられているせいか、凄くくるしい………。
『章吾も恵美も痛かった。苦しかった。あなたに刺され、痛みでもがいているけとが。今のあなたとほぼ同じ状態。あなたもあの二人と同じ思いをしなさい。』
どんどん食い込んでいく爪。
とがって、魔女のような爪はまるで刃物のように刺さっていく。
肌を血がつたう。
生暖かい…自分の血……。
意識が朦朧としてくる。
もはや何も出来ない。
ただ…苦しがることしか………
ズシャッ……………
血が辺りに飛び散る。
麗子は死んだ。
いつのまにかお姉さんの手は麗子の体を貫通し、背中からは爪の先が見えている。
『むこうの世界で謝ってらっしゃい。もう、生きられないようにしてあげるから…。』
ズビシャッ…………
お姉さんは自分の手を抜くと同時に麗子の心臓をもぎ取った。。
麗子の胸元にはなんとも生々しい穴が開いている。
『パフユームの代金…頂きましたよ。お買い上げありがとうございました。』
お姉さんはその言葉と同時に麗子の心臓を握り潰し、血だらけになったまま去っていった。
『アハハ…アハハハハハハッ!』
私の名前は秋山 洋子(アキヤマ ヨウコ)。
日常に不満を抱いている。
彼氏が浮気をし、その浮気相手が親友だった。
ある日の事。
イラつきながら下校していると看板がみえた。
『記憶のパフユームあります………?』
なんだろう。記憶のパフユームって。
気になるなぁ………。
お母さんに怒られるけど、寄り道しちゃおう。
カランカラン………
『すいませーん。誰かいませんかぁ?』
返事がない誰もいないのかな?
『何かご用ですか?』
いきなり後ろからの声にびっくり!
でも私は冷静に言った。
『記憶のパフユームがほしいんですが…ありますかね?』
『それならここにありますよ。お金はいりません。差し上げましょう。正し、“ちゃんと説明書を読んで下さいね”。』
―パフユーム 完―
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