第二章 秘められた想い

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蔵から出て来た副長は俺の姿を確認すると、声をかけてきた。 土「古高が吐いた。奴ら、とんでもねぇことを考えてやがる。」 斎「あいつが吐かせたのか?」 土「あぁ。女の力はすげぇな。凛の姿、あれはまさしく鬼だな。」 俺が感じたあいつの姿。 副長も同じ事を感じたのだろう。 そして副長は鬼らしからぬ言葉を漏らした。 土「凛をあんなふうに変えてしまったのは俺だな…。」 斎「あんたが後悔してる姿は見たくないな。」 土「…そうだな。あいつの事になると鬼の副長の名が泣いてるぜ。」 副長は笑っていた。 俺は副長の心を感じた気がする。 あいつは副長にとって、なにものにも変えられない大切な存在なんだと。 あいつの事になると鬼に成り切れないのだと。  
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