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副長は俺の気持ちを知っているのだろうか。
俺はそんなに分かりやすい性格ではないと思っているのだが。
しかし副長にならばれていてもおかしくない気がする。
俺も負けじと副長に言った。
斎「俺も譲る気はない。」
土「そうか…。じゃあ勝負だな。」
副長はやはりそうか、といった表情をした。
木屋町通りを進む俺達。
高瀬川の川のせせらぎが耳を心地良く流れた。
四国屋の前に辿り着いた。
しかし、危険を感じる雰囲気はない。
はずれか…。
そう感じた瞬間、池田屋へ行っていたはずの一人が息を切らしながら走って来た。
「池田屋です!!」
俺達は走った。
今、局長達は戦っている。
なんとか持ちこたえてくれる事を祈りながら走った。
鎖帷子や鉢釛が走るのには邪魔だった。
放出しきれない汗が身体に纏わり付く。
気持ち悪さを感じながら、焦る気持ちを抑え走った。
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