仕事

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 ちなみに他の客はもうそれほどこちらを意識していない。  否、みんなは出来る限り意識しないようにしている。  そのせいかさっきよりも浮いている気がする。 「今回の依頼はこれだってよ」  蛮が鞄から数枚の紙を取り出し、机の上に放り捨てた。  俺はその内の1枚を手に取り、流し読みした。 (へ~……)  その紙には今回の依頼内容が書かれていた。  依頼内容は、 最近某富豪が他国と取引していると闇ルートから情報が入り、その取引相手の国はどこか。取引の品は何かを調べる。  そして、取引が危険と判断した場合は取引の妨害及びその物品の押収。 (まぁまぁな依頼だな)  今更だが俺の仕事は昔はスパイとか呼ばれていたが、今では世の中に浸透し、こう呼ばれるようになった  『エージェント』  
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