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「で……あんたは犬塚さんに迷惑掛けてないわよね」
涼子はパリパリとポテトチップスを食べながら目だけをこちらに向けて横目で見ながら確認してくる。
「はぁ? 当たり前だろ。俺が蛮なんかに迷惑掛けるとでも思ってたのかよ。逆に俺が迷惑掛けられてる位だぞ」
俺の言葉にその場にいた年上の2人以外。つまり涼子と迅斗、優子の3人が光一の方に顔を向けて目を見開いて驚く。
「お、お前があの犬塚さんを助けるだって! あの“bomber”の通り名が付けられた犬塚さんを!」
迅斗は目を見開き驚いた様子だった。
『国立スパイ養成学校』に通っていた頃、突然蛮の噂は流れ始めた。その噂のどれも蛮が危険だと言う様な噂だった。
それでもその噂を聞いた者は蛮を尊敬したり賞賛の声を挙げた
この3人も蛮に尊敬のような気持ちを抱いていた。それ故に信じられなかったのだろう。俺があの有名な蛮を助けたりしていることを。
「こ……光一程度の実力で犬塚さんを助けるなんてことが出来るはずがないでしょう!」
涼子は動揺しながらも否定の声を挙げた。
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