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聖夜。
赤い服を着た聖者が来るのを、子ども達は期待に胸を膨らませていた。
ある子は「良い子じゃないとサンタさんは来ないわよ」と母親に言われて早く眠り、またある子は聖者に会うために寝ているフリをしていた。フリをしていても、いつの間にか眠ってしまうのだが。
全ての子供と全ての大人が寝静まった深夜のプリンプの街に、一軒だけ明かりがついていた。
翠色のロングヘアーに二本の角を持つ男は、その明かりを見て、軽くほくそ笑む。
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