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ギルは後ろから声が聞こえたので、幻聴だと自分に言い聞かせながら恐る恐る振り返ろうとした。
何故天井が見えるのでしょう…あ!!シャンデリアが少し汚れてますね。
ゴンッ!!
ギルは突然腹部に強い衝撃を受けた後、受け身もとれず、大理石の床に後頭部を強打した。
あぁ…私は誰かに命でも狙われて居るのでしょうかね?頭が物凄く痛いです。血が出てなければ良いのですが…出ていたら床が汚れますからね!!
ギルが後頭部から出血していないか気にしていると1人の女性がギルに抱き着き顔を覗き込んできた。
「ギル様…無視はいけないですよ??そんな悪い人にはご褒美をあげます」
女性はゆっくりと顔を近付け始めた。
私は今、宇宙人ではないかと思われる女性にキスをされました。言っている意味がわからないです。ご褒美って何ですか??話の流れ的にそんな事にはならないですが…
「ご馳走様です///」
もはや、ツッコミを入れるのも疲れました。
「///、取り敢えず聞いても良いですか?百合様…何故いらっしゃるのですか?そして退いて下さい」
2人は立ち上がると服に着いた汚れをはらった。
「それはギル様が行く学校に編入する為ですよ」
即答ですね。それに目が輝いてますよ、眩しいですねぇ
「私、言わなかったかしら?」
サラが軽蔑の眼差しでギルを見た。
聞いてません。こんな重大な事を何故言い忘れるのでしょうか…あっ、重大なのは私だけでした。あぁ…私の学校生活どうなるのでしょうか。
「ギル、百合、そろそろ時間だぞ」
今までギルを見て楽しんでいたハルが口を開いた。
「そうですか。ところでどの学校へ?」
「ヴェルルークだ」
「承知しました。では百合様行きますよ。【ダークネス ゲート】」
ギルが魔法を唱えた瞬間に足元から黒い霧の様なものが吹き出て、2人を包み込んで消えた。
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