0章 始まりの朝

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さて、どうやってお仕置きしましょうかね。 テンション上がりますねぇ。 まずは寝顔を撮りますか。 ギルはカメラを片手にゆっくりと近付いて行った。 あっ、私は変態ではありませんからね? 執事は紳士でなければいけませんし。 さて、お嬢様の近くまで来ました。 お楽しみの始まりです。 ギルはお嬢様の顔を覗き込んだ。 「可愛い…」 思わず口に出してしまいましたよ。抱き締めたくなる顔をしてますよ。 抱き締めちゃいましょうかね?でも私は執事なのでそんな事は許されないです。 悔しいですね。 せめて、頬を突いてますか。 プニプニ 「んっ……スー…スー」 可愛い過ぎますね。 ギルはお嬢様の頬を突いて遊んでいると突然手をつかまれ、そのまま、ベッドの中に引きずり込まれた。 「お嬢様……起きていたのですか?」 ギルは軽く眉間にシワを寄せながら、お嬢様の顔を見た。 「うふふ、起きてたわよ?ギルが言った事も聞こえたし」 お嬢様は勝ち誇った顔をしています。 あはははは、笑顔が眩しいですね。 軽く殺意がわきますよ。 「私の事、抱き締めても良いわよ?」 この人は顔を赤くしながら何を言ってるんでしょうかね。 「お嬢様、私は執事ですのでそんな無礼な事は出来ません」 「私の事はサラって呼んでって言ってるでしょ?それにこれなら文句ないでしょ?」 そう言いながらサラはギルを抱き締めた。 この状況はどうすれば良いんでしょうね。 ギルはサラの頭を優しく撫でながら考えた。 サラは嬉しそうに頭を撫でられている。 サラお嬢様は頭を撫でられるのが好きです。 撫でると、いつも猫の様なつぶらな瞳で私を見てきます。 恥ずかしくて顔から火が出そうになりますよ。
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