0章 始まりの朝

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今、私は旦那様方と食堂に居ます。 えっ?食堂に居るって事はキスしたのかって?勿論、してません。当たり前の事を聞かないで下さいよ。 どうやって離してもらったか知りたいって?教えませんよ。ただお嬢様の機嫌を損ねる事だけはしてませんよ。バレたら私は殺されるかも知れませんけど。 「…と言う事だ。ギル」 「そうですね?」 私は旦那様に急に話し掛けられて驚き、しかも話を聞いていなかったので、適当に相槌を打ってしまいました。 「話を聞いてなかったな?」 旦那様は方眉を少し吊り上げてます。 どうしましょうかね。 「お前が話を聞いてないなんて、珍しいな……」 「すみません、少し考え事をしていたものですから」 ギルは深く頭を下げた。 「まぁ良い。じゃあ話の内容を説明しよう…」 ハルは少し間を置いて話を続けた。 「ギルは明日から学校だ」 ハルはどこか嬉しそうな顔をしながら爆弾発言をした。 「はい?」 ギルは目を丸くしながら聞き返した。 誰だって急に明日学校に行けなんて言われたら、驚くだろう。しかも、ギルは執事長という事もあり驚きが2倍程になる。 「試験はその場で、荷物は準備済みだ。拒否権はなし」 ハルは言い終わると転移で部屋に戻った。
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