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「にゃあ」
廊下の真ん中で
私は踞った
ご主人様の大切なペンを
なくしてしまった
いくら探しても
見つからない
この事はまだ
ご主人様には
知られていない
それがまだ救いだ
「風鈴、遊ぼ?」
廊下に前足をかけて
花火が話しかけてきた
遊びたくないと
言えば
何で?と
訊いた
理由を話せば
花火は理解して
その場を
離れた
数時間して
花火が戻ってきた
私が
ご主人様に
怒られてる時に
「にゃ」
コトンと
ご主人様のなくしたペンを
廊下に置いた
ご主人様は
喜んで
花火を抱き上げ
家に招いた
ちょこんと廊下に座る
花火の隣に行き
微笑んで
言った
「ありがとう」
花火が言った
「だって、風鈴は初めてのお友達だから…」
と、
恥ずかしそうに答えた
ありがとう
大好きな
私の
大切な
お友達…
これからも
ずっと
仲良しで
いようね…───
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