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森の昼下がり、小鳥があちらこちらで鳴いている。
暖かい春の陽の光に花々が顔を向け、木々からは新芽が萌出ていた。
心地よい季節になったものだと、熊さんは昼寝をしていた。
……しかし、あることで目が覚めた。どうも城の方が慌ただしいのだ。
「ふぁ~っ……ったく…人間は迷惑だなぁ。」
少しキレ気味で熊さんは体を起こし、耳をすませた。
「………………姫様はこちらにはいませんでした!」
衛兵の声がした。
「……森の方も探せ!」
これはまずい。城の兵士たちが森に来る。
熊さんは慌てて自分が住む穴に戻った。
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