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反抗期ってヤツか…?人間ってのはよくわからん…
そぅ思って、熊さんは穴からノコノコとでてきた。
「キャッ!」
誰かの声がして、熊さんは声の主の方を向いた。
城から続く道の上に、ひとりの少女がいた。そうとう脅えているようで、震えながら動けずに固まっていた。
少女はふかぶかとずきんをかぶり、ボロいマントを身にまとっていたが、ずきんから垂れている美しい金色の髪からその少女が高貴な女性であることがわかった。
……なるほなど。この少女が姫なんだな。
熊さんはそう思ったが、気付かないふりをした。
「お嬢さん、脅えないで下さい。我輩はあなたに危害を加えません。」
熊さんはそういって、紳士風にお辞儀をした。
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