姉さんから聞きました。

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  「うふ♪ うふふふふふふふ♪ 随分と面白ぉい人に好かれてしまったものですねぇ♪」 ほんとに楽しそうに歌うようなその口調に思わず顔をしかめる。 「■■■■! ■■■■■!?」 「な、なんだよ?! クロまで!」 その横で何事か暴れるクロを、仄紫さんはちらりとまたおもしろおかしそうに見て、 「あらぁ? クロちゃぁん、まーぁさかぁーヤキモ――ぐぶぅっ!?」 茶化そうとしてぶん殴られて壁まで吹っ飛ばされて顔面から壁にぶつかって倒れてそのまま動かなくなった。 「きょーへい! ■■■■?! ■■■■■?! ■■■■■■■■■■■■■!! ■■■■■■■■■■■■■!!」 「落ち着け! とにかくお前は少し落ち着いて話せ!」 仄紫さんは何だかヤバそうな音を立ててたけど、クロはそんなものまったく気にもせずにキーキーと騒ぐ。少し落ち着いてほしい。こうも早口に何か言われてしまうとさすがに俺でも何を言ってるかわからない。 しかし、そんなのもいっさい気にせずクロは何かを叫び続ける。俺はそれを必死に聞き取るも、けっきょく、クロが何を怒って何を騒いで何を言ってるのかまったくわからなかった。  
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