16/17
前へ
/407ページ
次へ
「新山くん…は、蓮の友達かなにか?」 私のことを知っているのは、蓮絡みの人が多い。 だから、当然新山くんもそうなんだと思った。 私が首を傾げていると、新山くんは再び吹き出した。 「違う違う。俺、片桐クンとは全く関係ないよ?」 じゃあ、なんで私のことを知ってるんだ? そう尋ねようとすると、新山くんが目の前でしゃがんだ。 距離が一気に縮まり、思わず心臓が震える。 じっと目を見つめられると、いくら蓮で慣れている私でもドキドキしてしまう。 「新山く……」 「…俺ね、」 突然、言葉を遮られ口を噤む。 次の言葉を待っていると、新山くんは照れたようにはにかんで言った。
/407ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5356人が本棚に入れています
本棚に追加