5356人が本棚に入れています
本棚に追加
私が一人、唸っていると、新山くんがクスクス笑い出した。
…何?
まさか私、からかわれてる?
無いとも言い切れない展開に、思わず眉をひそめる。
顔を上げると、心なしか嬉しそうな顔の新山くん。
その表情に少しだけ、心臓が跳ねた気がした。
「な……に?」
「ん?や……嬉しいなぁって思ってさ」
照れたように笑う新山くんに、柄にもなくドキドキする。
そんな私をよそに、新山くんは
「朝丘さんが俺のことで悩んでくれてるから…すっげぇ嬉しい!!」
なんて満面の笑みで言ってのけた。
最初のコメントを投稿しよう!