第一問

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玄関が開いた瞬間、彼女は目標を定めるかのように、玄関から続く廊下を見渡していた。私は、それを眺めて楽しむ。 …まずは、ご飯かしら…。 勝手に吹き出しを脳内に作り出しては、彼女の思考を書き込む…。ささやかな私の楽しみである。 そうこう考えるうちに、彼女は私を見て 「にゃぁ」 と、短く鳴いた。 …早く入れって事…かな? 確かに猫と人間のツーショットを玄関先に飾るには、暑すぎる陽気だった。 私は、エアコンのスイッチを入れるべく、先陣を切って灼熱の我が家に飛び込んだ。
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