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食事を済ませ、洗い物をしていた私は、再度彼女に呼ばれる。
「にゃぁ~。」
水…ではなかったのか?と、私は失敗感に苦笑いしながら、鳴き声のする洗面所へ向かう。
「ゴロゴロ…にゃぁ」
彼女は洗面台の中に居た。気持ち良さげに、横たわっていた。
つまり…蛇口から飲みたいという事ですか…。せっかくペット用品店で長い時間かけて選んだ水皿なのに…。
私は項垂れて、蛇口を少しだけひねった。
細く出た水を彼女は美味しそうに…いや、苦しそうに首を限界まで曲げながら飲み始めた。
…笑わせようとしてません?
「はいはい。わかりましたから…ぷっ…」
そう、諦めとも取れる許し方をしながら、私は彼女を苦しくない姿勢に直した。
水皿は使ってくれるまで気長に待ちますかね。
まあ、水ではあった様なので、半分正解…という事ですかね…。
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