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お空から落ちてくる水の音も、ガラガラゴロゴロのお空の音も、自分だけしかいない段ボールの中も怖くて怖くて、丸まってぶるぶる震えた。
おかあしゃん…早くお迎えに来て。
とっても怖いのよぅ。
突然段ボールがガタリと揺れた。
私は自分を守る為に、必死で小さく小さく丸くなった。
「おや、猫か。キミ、1匹だけかい?」
そうっと目を開けてみると、びしょ濡れのおじちゃんが私を見てたの。
「ははっ、夕立に降られて雨宿りだ。隣に座らせてもらってるよ」
そのおじちゃんはニコニコしてて、すごく優しそうだったの。
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