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おじちゃんはいろんなお話をしてくれたの。
だから、お水やお空の音も怖くなくなったよ。
やっと音が止んだみたい。
緊張した背中をうーんと伸ばして、プルプルと体を震わせた。
「1匹だけなら大丈夫だ。ねぇキミ、ウチの子になるかい?」
おじちゃんは優しく背中を撫でてそう言ってくれたの。
この人に…ついて行ってみようかな…。大丈夫かな?
段ボールから出てその人についていく。
夕立が上がったばかりの、とても綺麗な夕焼けに向かって、私はその人を見失わないように一生懸命に後を追っていった。
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