第三章 小谷城と長浜城

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「それでは、お市さまも長政さまとともに自害されたのですか?」 「それが、長政様が落城前に子供とともにお市さまを織田にかえしたそうじゃ。」 「そうなのですか…。しかしなぜ『織田信長』様は婚姻関係にある『浅井長政』様を攻められたのですか?」 「………」 「和尚さま?」 「…佐吉や、もし例えば佐吉の古くからの親友がなにもしてないのに佐吉の兄に突然殴られたらどうする?……」 「えっ、…親友を助けます。」 「兄に嫌われて佐吉が殴られてもか?」 「はい!だって突然親友がなにもしてないのに殴られて見て見ぬふりとかしたら助けてもらったりとかもしてるのにできません。自分の中の『義』を大切にしたいです。」 「佐吉…、成長したな…そしたら少し話は長いが話そう。なぜ浅井長政様は攻められたのか…あれはまだ美濃に斎藤家が健在だったころまで遡るかのぉ…」
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