生活の始まり

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「………とりあえず本題に戻るか……」 巧が脱線した話を元に戻すため咳払いをする 「とりあえずも何もどうするつもりだよ!何も作れないじゃないか!」 「仕方ねぇだろ金がねぇんだからよ」 「貯金通帳からは出せないのか?」 巧の顔がいきなり真面目になり驚いたような表情に変わる 「………………その手が有ったか」 「もしかして巧ってどうしようもない馬鹿?」 「うっせ」 綾奈の助言により銀行で二万ほど金を下ろしてきた巧 貯金の残高が破滅的なのは言うまでではない 金額は読者のご想像に任せるとしよう 「…ってか何を買うつもりだ?」 「普通に食材や日用品、あと僕が使う下着とかその他もろもろだよ」 「…………おい…何本格的に住もうとしてんだコラ…つーか俺の金で何自分の下着とか買おうとしてんだ」 「俺の金ってそれ親の仕送りでしょ?それにそうゆう言い方するなら今此処で「私この変質者に監禁されてます!助けて!」って言っちゃうよ?」 「ぐっ……」 言い返せない巧 ガキにしかも女の子に脅される俺っていったい何なんだ? 「さっさと行くよ!置いていっちゃうよ巧♪」 数歩先にいる綾奈は振り向き巧に向かってニコリと笑う 巧は不覚にもドキッとしまった自分をロリコンでは無い否定しながら綾奈の元へ向かう 「……俺はロリコンじゃない…絶対に違う…」 ブツブツ呪文のように呟く巧であった
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