薔薇と、冠と
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首都に軍があることは知っていた。 総括長が父様に何度も会いに来ていたから。 民生国防機関『クラウン』。 民の為命を賭し闘う勇敢な軍隊だよ、と父様は言っていたけれど、 金でしか動かない国の従順な狗と言われている事も知っていた。 だが、なぜその軍がこんな街中に。 民を護るのが役目じゃないのか。 こんな大勢で囲むなんて、あの人たちはそんなに悪人なんだろうか。
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