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中を見てみると1匹の茶色い子猫が居た。
にゃー‥‥‥にゃー‥‥
一目見ただけで弱っているのが良くわかった。僕は子猫を段ボールごと抱えてアパートに走って帰った。
アパートの部屋の中は夏の暑さでかなり室温が上がっていた。
僕は部屋の窓を全部開け風通しを良くし扇風機を回した。
そして台所に行き、少し深めの皿に少し冷たい水を入れて子猫に与えた。
子猫は水を見るなりぴちゃぴちゃと、勢いよく飲み始めた。
少しすると皿の中の水をほとんど飲みほしてしまった。よっぽど喉が渇いていたのだろう。
僕は水のお代わりを汲みに台所に向かった。
――ありがと。
「えっ‥‥‥?」
またあの声だ。一体どこから‥‥‥。
僕が周りを見ても側にいるのは水を飲んで満足したのか、寝始めている子猫だけだ。
まさか‥‥‥ね。
頭に浮かんだ考えを僕はありえないと捨て、皿に水を汲み子猫の側に置いておいた。
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