第1章

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ちょうど僕が入った辺りから客足が伸びてき、やはり一人で接客はキツかった。 今度もう1人ぐらい雇ってもらおう。 僕が来てから3時間ぐらいたった午後4時。お客も居なくなりお店の中には僕と本田さんしか居ない。 いつもはこんなに多くないんだけどな‥‥。 色々あって昼食を食べてなかったので、僕はもうフラフラだった。 「はい、どうぞ。」 僕が休んでいる所に本田さんがコーヒーとケーキを持ってきてくれた。 「えっ‥良いんですか?」 コーヒーはともかくケーキは‥‥‥。 「いいのよ。今日は本当に助かったし、お礼よ。」 まぁ、お腹も空いているしありがたくいただくか。 「じゃあ‥‥いただきます。」 僕はケーキを一口食べてみた。 「おいし‥‥‥。」 自然と口に出ていた。これ、チーズケーキだ。おそらく本田さんの手作りだろう。というかそれ以外ありえない。すごくおいしい。 「本当に?よかったわぁ。」 本田さんはそう言って微笑んだ。本田さんは笑うととても綺麗だ。 年齢も25ぐらいに見え、若々しい。まぁ、年齢は教えてくれないんだが。 本田さん曰く、女はヒミツがあった方が綺麗に見えるのよ。だそうだ。
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