第4章

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ユキの返事を聞いて僕は部屋を出た。 部屋を出ると太陽が間近に感じられるほど外は暑かった。 太陽も少しは手加減をして欲しいもんだ。 そんな事を思いながら僕はお店に向かっていった。 お店に着いた僕を迎えてくれたのはクーラーの冷風だった。 今まで滝の様に流れ出ていた汗がすっと止まった。 「いらっしゃいませ。」 カウンターの方から本田さんの声が聞こえてきた。 「こんにちは。それでデパートで何が当たったんですか?」 僕が聞くと本田さんはおもむろに下からちょっと大きめの箱を取り出した。 「えーと、何です?それ。」 「これはビニールプールよ。これに空気を入れれば即席のプールができるわ。」 へぇ‥‥そんなのもあるんだ。知らなかったな。 「いいんですか?いただいても。」 「いいのよ。ぜひもらってちょうだい。2人にプレゼントよ。」 「じゃあ、いただきます。ありがとうございます。」 僕は軽く頭を下げた。
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