第4章

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「ふふ‥‥それにしても。」 「何ですか?」 「変わったなぁって思ってね。」 僕の事だよね‥‥変わった‥‥かな? 「そうですか?」 「えぇ。以前はバイトで必要最低限しか喋らなかったし、笑うなんて滅多になかったわよ?」 そうだったっけ? ‥‥だったかもな。 「これもユキちゃんのおかげかしらね。」 本田さんはそう言って微笑んだ。 「‥‥かもしれませんね。」 確かに最近は楽しい事ばかりだ。少し前までは生きる事がうっとうしかったもんな。 それから僕は再度お礼を述べてお店を出た。 それからずっと走りっぱなしでアパートに帰りついた。 「ユキ、ただいま!!」 ――おかえり、兄ちゃん!! ユキは相変わらず元気に飛び付いてきた。
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