プロローグ

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「はい。えと、父の知り合いの方ですか?父は今出かけてますが‥‥‥。」 「あっ、違うんです。」 違う? じゃあ、誰なんだろう。 「‥‥‥私は○○警察署の者です。」 えっ、警察署!? いったい何で‥‥ 「あの‥‥何で警察署からうちに電話を?」 少しの沈黙の後、返事が帰ってきた。しかし、その返事を僕は理解できなかった。いや、理解したくなかった。 「あの‥‥‥、すいません‥‥もう一度‥‥言ってください‥‥‥。」 信じたくなかった。自分の聞き間違いだと信じたかった。 しかし、僕の願いは届かず再び残酷な真実を告げられた。 ―――――――父さん達が交通事故にあい病院に運ばれたと。
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