ある日の午後

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「右近はよっぽどその場所が気に入ってるんだなぁ。」 聞き慣れた声に、夢うつつだった三毛猫…『右近』は頭をあげた。 「あ、草太郎。だってココ落ち着くんだもん。」 「でも、お前は俺と違って飼い主いるんだろ?また、ばあさんが心配して探し回るぞ。」 『草太郎』と呼ばれた白黒模様の猫は、ノラ猫らしく多少薄汚れているが、その顔つきは人間でいえばハンサムな部類と言えるだろう。
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