1st Teatime

3/8
前へ
/63ページ
次へ
『ふあ~あっ‥!それにしても眠い‥ん?』 パジャマを脱ごうとボタンに手をかけた時、ベッドの端に小さく畳まれた布を見つけた。 『何コレ??』 可愛らしいピンク色をした、シルク素材のソレ。 恐る恐る手に取り、広げて見ると‥ 『ん~??‥え、あ、ぎゃーっ!! 蒼太郎ー!ちょっと来なさ~~いッッ!!』 赤面しながら廊下で大人しく待っている執事の名を呼ぶ。 もちろん、ソレを握り締めながら。 「沙妃様?お着替えは終わりましたか??」 『ちょっと、何コレッ!!』 バッと手に持っていたソレを蒼太郎に投げ付ける。 「おや、お気に召さなかったのですか??」 『あっ、当たり前じゃない! 誰がそんな紐パンッッ――‥!』 〝沙妃様のためにわざわざ買って来たのに‥〟と呟き、蒼太郎は沙妃に聞こえるように溜め息を吐く。  
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6846人が本棚に入れています
本棚に追加