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私は一人
駅のホームに転がっていた
どうやら捨てられたらしい
私の中にはもうタバコが一本も見当たらないから
もう私は用済み
そう思うと 何故か余裕が出てきて
私は人間を観察してみることにした
笑っている顔
暗い顔
喜んでいる顔
焦っている顔
哀しんでいる顔
怒っている顔
人の顔は様々だ
人の言動は様々だ
でもみんな どこか余裕が無い
私がノホホンとしているだけなのかも知れないが
どんな顔をしてても
どんな言動をとってても
みんな 何かに追われている
時間に 追われている
そんな気がした
清掃の人が私を拾い上げた
そのまま
ゴミ箱=人生生まれ変わり箱へと持って行く
その箱は入れられるモノ全ての思いを叶える魔法の箱
生まれ変わりたいモノの事を思うだけでそれに生まれ変われるのだ
私は思った
あんな余裕が無いのは嫌だ
人間にだけにはなりたくない、と
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