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「ジマ、ちからいっぱい走るのよ」
塀の上のおや猫は、子猫に話す
「おかあさん、怖いよ」
子猫はおや猫に、泣きそうな声で答える
「ご飯食べたくないの」
「ご飯食べないと、お腹がきゅうきゅう鳴いて、泣きたくなるよ」
お母さん猫は、ジマに、叱るような声で言う
「でも、この先には、わんわんと言っておっかけてくる怪物がいるじゃないか」
ジマは泣きながら、お母さん猫に言う
「あそこの木までいけば、犬は追いかけて来ないのよ」
お母さん猫は、塀を進んだ先にある木をジマに見せる
「でも、でも」
ジマはお母さんを見る
「行くよ、思いっきり走っておいで」
お母さん猫が走りだした。
ジマも後からついて走る
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