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「いいえ、犬が恐がるものがいるのよ」
お母さんはジマの質問に答える
「ほら、見なさい」
お母さんはジマに犬の方を見るように言った
ジマがみると
「わんわん」とジマをこわからせた犬が
身体にけの生えてない、後ろ足だけでたってあるもののしたで
「きゅ~ん、きゅ~ん」
と、悲しそうな鳴き声をあげている
「お母さん、あれなに」
ジマは身体に毛のないものをお母さんに聞いた
「にんげんと言うの」
お母さんは答えた
「にんげんは、犬より強いの、もちろん猫よりも」
お母さんは言った
さっき悲しそうな声を出していた犬が
「くう~ん」
と、ジマがお母さんに甘える時と同じように
にんげんに甘えている
地面から高くのびていたにんげんは
犬より少し大きいくらいに縮んでいた
「にんげんがあのような大きさになったら、犬にも、猫にもやさしくなるのよ」
お母さんはジマの頭をなでながら話した。
「変な生き物なんだね」
お母さんがジマの頭を撫でるように、にんげんが犬を撫でているのを見ながら思った。
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