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ある日ジマは、にんげんが小さなにんげんと歩いているのを見たい
「怖いけど、やさしいんだ」
ジマはにんげんを見ていた
小さなにんげんは、楽しそうな鳴き声をしている
「どこに行くのだろ」
ジマは、にんげんに見つからないように
にんげんを追いかけて、いった
にんげんはいろいろなどうぶつの匂いのする場所に入っていく
ジマもたくさんにんげんのいるその場所に入っていった
そこは、ジマのお母さんより大きいどうぶつや
お母さんがたべさせてくれた、とりよりおおきなとりが
かたい木のようなものの中にいる場所だった
にんげんの後をついていくと
ジマのからだと同じ、しましま柄のどうぶつの前にきた
どうぶつはジマのお母さんをもっともっと大きくしたすがただ
にんげんがそのどうぶつの前にくると
そのどうぶつが声を出した
「うるさい」
その声はジマのからだがゆれるほどおおきな声だった
その声を聞いた小さなにんげんが、悲しいような怖いような鳴き声をあげた
ジマが恐くて泣いているのと同じ鳴き声だ
「にんげんがこわかってる」
犬より強いにんげんがこわがっている
「にんげんより強い」
ジマは思った。
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