†序章†

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我が家に帰って早速欝陶しい天使の相手をすることになり、少々疲れ気味のラグエル… 「いつも通り『無知』を与えてやっただけだ…」 「…」 ラシィは反応しない。 せっかく教えてやったというのに… 「なんだ?何か不満か?」 「はい!不満ですっ! ラシィはものすっごく不満ですっ!」 また、先程の膨れっ面で文句を言ってくる。 「ラグエル様が直々に赴いたというのに! そんなことでいいんですか? 本当にそれだけだったんですか?」 ラシィに問い詰められ、あの堕天使にしたことを話す。 「そうだな…他にしたことといえば、まあたいしたことではないが 時を戻す前に… あの天使の光輪を使って体を拘束し、崖から逆さに吊した上で 二枚しかなかった雑魚の翼の羽根を、一本ずつ抜いてやった… その後、ローブを剥いで、抜いた羽根で、奴のあんなところやこんなところを…―」 「うわぁ… や、やっぱり、聞かなかったことにしますっ」 「きさま、自分で聞いておきながら…」 「さ、さすがラグエル様です! 私には絶対真似できませんよぉ」 ラシィが引いていくのを見て、ふぅ、と息をつくラグエル。 別にこの手伝いにどう思われようと、ラグエルは気にしないのだ。
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