9人が本棚に入れています
本棚に追加
我が家に帰って早速欝陶しい天使の相手をすることになり、少々疲れ気味のラグエル…
「いつも通り『無知』を与えてやっただけだ…」
「…」
ラシィは反応しない。
せっかく教えてやったというのに…
「なんだ?何か不満か?」
「はい!不満ですっ!
ラシィはものすっごく不満ですっ!」
また、先程の膨れっ面で文句を言ってくる。
「ラグエル様が直々に赴いたというのに!
そんなことでいいんですか?
本当にそれだけだったんですか?」
ラシィに問い詰められ、あの堕天使にしたことを話す。
「そうだな…他にしたことといえば、まあたいしたことではないが
時を戻す前に…
あの天使の光輪を使って体を拘束し、崖から逆さに吊した上で
二枚しかなかった雑魚の翼の羽根を、一本ずつ抜いてやった…
その後、ローブを剥いで、抜いた羽根で、奴のあんなところやこんなところを…―」
「うわぁ…
や、やっぱり、聞かなかったことにしますっ」
「きさま、自分で聞いておきながら…」
「さ、さすがラグエル様です!
私には絶対真似できませんよぉ」
ラシィが引いていくのを見て、ふぅ、と息をつくラグエル。
別にこの手伝いにどう思われようと、ラグエルは気にしないのだ。
最初のコメントを投稿しよう!