†序章†

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「あんただって! 嫌になることだってあるだろ?」 「何を言っているのかわからんが、早く考え直せ! 私は忙しいのだ」 「か、考え直すなんてできるか!」 「そうか… ならば裁くしかあるまい 私は『主との面会』の時間を割いて、わざわざお前のような雑魚のために来てやったのだ! あまり時間をかければ、私を怒らせることになるぞ…」 美しい天使の表情が、本気で怒りの表情に変わりそうだ。 「あんた、主に仕えるだけの人生なんて嫌じゃないのか? 俺は嫌だね! なんで俺達天使より後に作られた人間どもが可愛がられるんだ! 主は俺達より人間をひいきしてる! それなのにただ、何の見返りも無く仕えるなんてできるか!」 必死に訴える天使。 「愚かだな… だからお前は雑魚なのだ 主は、我ら天使も、人間も平等に愛してくださっている そんなことも理解できないとは… お前のおつむはただの飾りか?」 「嘘だ!そんなこと信じない! 俺は下界に降りて、人間になって自由に暮らすんだ! どうせ天使でいても、主から愛されないんだからな!」
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