196人が本棚に入れています
本棚に追加
皆を待っている間、私は手を怪我していた為テーピングをしていました。
後輩は隣でテーピングをしている私を見ていました。
時間はだいたい
5時45分 。
私のテーピングが巻き終わり、2人でたわいない話をしていました。
すると、校舎の向こうから
ポタッ…ポタッ…
と水が落ちる音がしました。
「なんか水が落ちる音せん?」
私は隣にいる後輩に聞きました。
「うん…なんか聞こえるなぁ…」
今度は後輩にも聞こえていました。
最初は、水道の水がポタポタと落ちているんだと思ってました。
でも、よく考えると廊下に座ってテーピングを巻いている時には、そんな音はしていなかった。
私は音の原因を調べに行こうかと思ったけど、校舎の向こうは明かりが全然なくて、怖くてその場から動けませんでした。
私達は、水の音がする方向をジッと見ていました。
すると、後輩が口を開きました。
「水の音…どんどん近付いて来てない?」
それは私も気付いていました…。
水の音が、
ポタッ…ポタッ…
とゆっくりと近付いて来ていました。
どんどんはっきりと聞こえてくる水の音…。
私の心臓は
怖さのあまり、高鳴っていました。
最初のコメントを投稿しよう!