〔1巻〕コメディー

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2日後、武志の両親に挨拶に行く。 着慣れてないジャケットにタイトなスカート履いてストッキングも久々に履く。 毎日作業服の私にはしんどいな。 ありのままの姿見せた方がえんちゃうか? 緊張しながらも武志の車に乗って武志の実家に向かってた。 スカートがシワにならんように気をつけ…… 『武志!ヤバい!ストッキング伝線してる』 あ~これやから女ってヤツはめんどくさい。 武志は真顔で 『そんなに気にならんけど?脱いでしまうか?』 あ~これやから男ってヤツは気がきかんな。 私に裸足で結婚の挨拶に行けってか?アホ言え。 『ちょっとコンビニ寄って!ストッキング買ってトイレで履き替えるわ』 武志は優しいから嫌な顔もせずコンビニに車を止めてくれた。 最初っからそうしてくれたら紳士度がアップなんやけどなぁ。 まぁええか。 コンビニで良さげなストッキングを買った。 500円、たった今日の挨拶の為に…。 履き替えてトイレから出てきたら武志は雑誌読んでる。 ちょっとエロいヤツ。 自分が挨拶終わったら緊張感もナシですか? それ買う気? 武志の部屋のベッドの下に転がってるエロ本と何が違うの? 武志が私に気づいて雑誌を棚に戻した。 『おう、千代、準備できたか?』 あ~やっぱり武志は優しいな。 遅くなってしまったわ。 コンビニの中で小走りになりながら 『武志、早く行くよ』 ついに、ついに。
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